赤ちゃんに蜂蜜を食べさせてはいけない理由【絶対にやってはいけない!】
離乳食が始まると、赤ちゃんに与えてはいけない食品の中に“蜂蜜”があることはご存知でしょうか?パンやお菓子に蜂蜜が含まれていたり、お料理に使われていることもありますが、なぜいけないのかという理由はご存知でしょうか?どこまで除去する必要があるのか、いつからであれば食べさせて良いのか、理由とともにご説明します。
photo credit: Gonzales County Mesquite – 16 oz squeeze bottle via photopin (license)
目次
なぜ危険?赤ちゃんに蜂蜜を食べさせてはいけない理由
赤ちゃんが蜂蜜を食べたからと言って、100%何かが起こることはありません。ただ、蜂蜜の中には猛毒である“ボツリヌス菌”がごく稀に含まれています。ボツリヌス菌は特定の環境により増殖する性質があります。その環境が、まさに赤ちゃんの腸内なのです。
どれくらいの割合で含まれているの?
“ごく稀に”と言いますが、日本国内で生産されているはちみつでも、5%にボツリヌス菌が含まれているという調査結果が出ています。20回食べたら1回は感染する可能性があるということになりますが、ボツリヌス菌は長さ4~6マイクロメートル(0.004~0.006ミリメートル)であり、人の目に見てわかる大きさではありません。そう考えると、小さじ1杯、いえ耳かき1杯の中にも含まれている可能性は高く、1瓶購入すれば必ず混入していると言っても過言ではありません。いくら“ごく稀に”と言っても、その割合は非常に高いということを覚えておいてください。
感染したらどうなるの?
赤ちゃんがボツリヌス菌に感染してしまうと、『乳児ボツリヌス症』という病気になります。その症状としては次のような事項があります。
- 数日間の下痢または便秘、嘔吐が続く
- 筋肉の麻痺による脱力症状が出る
- 筋肉の麻痺による泣き声・哺乳力の低下が見られる。
- 消化器官が麻痺し、食事を消化できなくなり、脱水症状を起こします。
- 瞳孔が開き、光に対する反射が緩慢になる。
- 呼吸麻痺を起して死に至ることもあります。
加熱や冷凍をすれば大丈夫?
ボツリヌス菌は、冷凍・加熱によって死滅しません。そのため、火を通したパンやお菓子に蜂蜜が使われている物でも、安心して与えることができません。加熱すれば大丈夫!と勝手に思い込んでしまうママもいますので、この点はしっかり把握しておいてください。特に市販の食品を赤ちゃんに与える時は、必ず原材料をチェックして蜂蜜が含まれていないことを確認してください。当然、ご家庭の料理に使う場合にも赤ちゃんの口に入らないように気を付けなければなりません。
いつになれば、食べてもいいの?
赤ちゃんの消化器官は成長とともに発達し、ボツリヌス菌が腸内に入り込んでしまっても増殖を食い止めることができるようになります。11か月を過ぎると大丈夫と言われていますが、消化器官の発達にも個人差がありますので、完全に1歳を過ぎるまでは与えない方が無難だと考えましょう。
まとめ
健康に良いとされていますが、蜂蜜は赤ちゃんにとっては大変な危険が潜んでいる食品です。市販の食品でも1歳までは必ず原材料を確認すること、そして家庭での料理には使わないことは重要です。大きな危険があり、命に関わることを考えると、「少しだから・・・」と食べさせることは絶対にできません。1年間我慢をすれば、その後は心配なく食べられるようになりますから、その美味しさはその時まで楽しみに待たせてあげてくださいね。