赤ちゃんにテレビを見せることの悪影響について

今はテレビが一家に一台ではなく、一部屋に一台あると言っても過言ではないくらい、各家庭にテレビがあるのが当たり前の時代です。当然のように、赤ちゃんは産まれた時からテレビのある世界で生活します。常にテレビを付けっぱなしというご家庭もあるでしょう。赤ちゃんは音が出てテンポ良く場面が変わるテレビに興味を示すのは当然です。成長すると子供番組の面白さを発見し、釘づけになって見るようになります。お母さんも、赤ちゃんがテレビに夢中になってくれる間は家事に専念できますし、ついつい見過ぎかな?というくらいテレビを日常に取入れてしまうという気持ちもわかります。

しかし、赤ちゃんがテレビを見ることで悪影響はないのかを考えることも大切です。決して全否定するわけではありません。メリット・デメリットを踏まえ、上手に活用することが大切です。

テレビ
photo credit: Watching the Bridge via photopin (license)

 

目次

光の刺激が何を引き起こす?

テレビを長時間見ていると、大人でも目が疲れますよね。赤ちゃんの目は大人の目に比べると当然弱くて未発達です。テレビから放出される強い光の刺激、特にブルーライトは目の網膜へ届き、網膜疾患を引き起こしやすくなります。

また、光の刺激を受けた脳は、その刺激を処理しようと懸命に働きます。その刺激が赤ちゃんにとっては強すぎるため、限られたエネルギーを使い果たし、他にエネルギーが必要な個所には不足するという状態になってしまいます。

さらに光は脳を覚醒させるため、上手に昼寝ができない、夜中に目覚めるといった状態が続き、不眠症になる可能性が強くなります。赤ちゃんは寝ることで多くの成長ホルモンを分泌しますから、成長障害を引き起こすことにつながります。

 

脳、言葉、能力が発達しません。

テレビは見ているだけでどんどん先に進んで行きます。言葉を返さなくても返ってきます。考えることをしなくても問題は起こりません。これが、赤ちゃんの脳を育てないのです。言葉を使わなくても、相手の気持ちを考えなくても楽しむことができます。したがって、言葉もコミュニケーション能力も発達しません。

 

依存の怖さ

長時間のテレビ視聴に慣れてしまった赤ちゃんは、テレビの音がないと、映像を見ないと不安に駆られるようになります。外から帰ると真っ先にテレビのスイッチに手が伸びる子供がいますよね。大人でも、テレビを付けていないと気持ちが落ち着かないという人がいます。まさに心がテレビに依存している証拠です。

 

1日何時間までなら良いの!?

では、1日のうちどれくらいの時間であれば悪影響はないと言えるのでしょう。私は、30分から、多くても1時間以内だと考えます。そのくらいの時間であれば、お母さんが赤ちゃんを膝に乗せたり、抱っこをして、一緒に楽しむことができるであろう時間だと推測するからです。

つまり、赤ちゃんが1人でテレビを見て得ることはなく、お母さんと一緒にテレビに向かい、歌や踊り、お母さんとの会話というコミュニケーションを楽しむこと、これがたったひとつのメリットだと思うのです。
少し成長して番組の内容が理解できるようになれば、キャラクターや歌、踊りを自分で覚えたり、友達との話題として共有できるなどのメリットが生まれてきます。しかし、まだその内容を理解できない乳児にとっては、悪影響の方が大きいのです。

 

要は、使い方次第です。

テレビを付けると赤ちゃんは目を見張るように見入ります。忙しいお母さんは、どうしても家事から手を離せない時もあるでしょう。疲れた、具合が悪いという理由でテレビに頼りたくなる日もあると思います。赤ちゃんがほんの数分テレビに夢中になっている間に家事を済ませたり、ほっと一息つくことで気分転換になり育児にきちんと向き合うことができれば、それは良い使い方だと言えますよね。ぐずっていた赤ちゃんも、テレビからの刺激を受けて機嫌が良くなることもあります。

要は“使い方次第”ではないでしょうか。毎日何時間も、テレビに依存する生活でなければ、上手に取り入れて活用することで育児に役立つこともあるのです。テレビを見せた時間以上にお母さんと会話をするとか、倍の時間絵本を読んであげるなどで言葉やコミュニケーション能力はしっかり育ちます。使い方を間違えず、上手に活用して行けるように、考えてくださいね!

 







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