子どもの脳を刺激する5つの話し方

最近、「脳を育てる」という言葉を使って、様々な観点からの育児アドバイスを耳にすることが増えた気がします。
その理由は、脳科学の研究が進み、子どもの脳は0~6歳の間に形成されることがわかったからです。

食事が脳を育てる、音楽が脳に良い影響を与える、脳を育てる遊び方など、乳幼児期は良くも悪しくも、様々なことが脳に影響することは間違いないようです。

ここでは、親子のコミュニケーションツールである『会話』を取り上げ、脳に良い影響を与える物事の伝え方を説明します。
叱る時の言葉の選び方・話し方は、しつけに大きく関わってきます。
ぜひ参考にしてください。

子どもの脳を刺激する話し方
photo credit: Ojas’s Second Official Shoot via photopin (license)

目次

1.子どもが覚えるのはママの言葉

赤ちゃんの頃の子供は、ママの言うことが“絶対”です。何でも素直に受け止めます。

そして、ママが口にする言葉を覚え、それが何であるかを知り、使い方を覚えていきます。
したがって、子どもが小さければ小さいほど、言葉の選び方に気を付けなければなりません。

2.子どものペースに合わせた話し方

急いでいるときや、子どもに何かをしてほしいとき、わかってほしいときなど、ママは大人のペースで話をしがちです。

子どもは“考える”ことで脳が育ちます。
ですから、伝えたいことの一つひとつを、その時子どもが理解しているかをわかりながら話を進めることが大切です。

つまり、“間”を取ることと、聞いている子どもの表情・反応を確かめながら話すことです。
人と会話をするときは相手の目を見て話しましょうと言いますね。

相手の反応を見て、相手のペースに合せること。これは相手が子どもでも同じことなのです。

3.赤ちゃん語は必要ない!

赤ちゃんに話しかけるとき、なぜか“赤ちゃん言葉”を使うママがとても多くいます。
車をブーブーと言ったり、犬をワンワンと言ったり。
しかし、いつまでそれを続けるのでしょう。

最初からそのような赤ちゃん言葉を使わず、くるま!いぬ!ときちんとした言葉を使うことで、子どもはきちんと言葉を覚えていきます。

また、「ブーブ、来た~!」「ワンワンかわいい!」という二語文ではなく、相手が赤ちゃんであっても「赤い車が来たね」「小さな犬はかわいいね」と、大人に話すのと同じ言葉を使って会話をしましょう。

それが普通の会話になれば、子どもはどんどん「考える」ことをします。
それが脳の刺激になるのです。

4.教える時は「すべて」ではなく「何となく」が良い

子どもに物事を教えるときは、すべてを事細かく説明する必要はありません。
端的に、主要な部分だけを教え、あとは自分で考えながら行動するように仕向けるのです。
例えば折り紙を折るときに、ママが手をだして「こうでしょ、そして次はこうでしょ・・・」では、子どもが考えなくても出来上がってしまいます。
「三角にして、次はどうしたら良いんだったかな。」と中途半端な教え方をすることで、子ども自身がどうしたら良いかを考えることにつながります。

5.大切なことは静かに話す

子どもが言うことを聞かないときなど、つい大きな声を出して怒ってしまうママも多いでしょう。
しかし、本当に伝えたいことや大切なことこそ、声を小さくして伝えることが必要です。
小さな声、聞こえるか聞こえないかの声を、子どもは一生懸命聞こうとします。
その時の脳は大きく開いた状態で、情報を受け入れようとしています。

しかし、大声で怒鳴られるときの脳は、拒否したいという気持ちから閉じている状態なのです。
ですから、大切なことこそ、落ち着いた小さく低い声で伝えれば、子どはしっかり聞き入れて考えようとするのです。

まとめ

子どもが小さいうちは、親が注意を払い、手を貸しながら過ごさなければ危険も多いですよね。

赤ちゃんの頃からそうして育てているため、ついつい成長した子どもにも、必要以上に命令したり教えたり、口を出してしまうことも多いのではないでしょうか。
子どもの脳の容量は限られています。いくら一生懸命勉強しても、吸収できる量に限度があります。

ですから、とにかく勉強勉強と早期教育に力を入れても、それを受け入れる脳に容量がなければ意味がないのです。
そのために、小さな頃から勉強よりも「脳を育てる」ために「考える力」を身に付けさせることが必要なのです。
中でも毎日の親子のコミュニケーションツールである『会話』こそが、脳により多くの刺激を与える最短の方法であり、ママの言葉や話し方次第で脳が育つかそうでないかが決まってくるのです。

なにげない会話の一つひとつを大切に、毎日子供に接してみてくださいね。







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