育児休暇って男性も取得出来るの?

育児はママが主体となって行うものと考えられていたのはひと昔前までのこと。

今の時代は『イクメン』という言葉があるように、男性の積極的な育児参加が求められています。

それは家庭だけでなく、社会全体が認めるべき…いえ認めている!と思いたいところですよね。

国の法律でも、1992年から男性も育児休業を取得できるようになりました。

ここでは、男性の育児休業取得においてのメリットとデメリット、男性が育児休業を取得する前に心得ておきたいことをお話ししたいと思います。

男性の育児休暇取得
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目次

まだまだ取得者が少ない男性の育児休業

男性の育児参加が認められる時代になったと言っても、まだまだ取得するに至る割合は非常に少ないのが現実です。

その数は年々増えてはいますが、割合にしてたったの2%です。

そして、その取得期間を問題視しなければなりません。

育児休業は、夫婦どちらかが取得する場合は子供が1歳になる前日までの1年間とされていますが、夫婦が2人で取得すればその期間が2カ月延長されます。

しかし、実際に育児休業を取得している男性は、6割が2週間未満しか取っていないことが、厚生労働省の調査で明らかになっています。

また、東京都産業労働局の調査によると、「育児休業を取得したい」と願っている男性は7割にも上り、希望通りに取得できていない男性が大半を占めているという状況が結果として表れているのです。

男性の育児休業取得にある背景

男性が育児休業の取得を申し出た際に、企業側にそれを断る権利はありません。

また、断らなくても、それに等しい行為をすることも法律違反となります。

政府も、2017年の男性育児休業取得率を10%にまで引き上げるという目標を立てています。

しかし、それでもなお、男性の育児休業取得率が理想通り増えていないのは、それなりの事情、背景があるからではないでしょうか。

男性が育児休業を取得しにくい理由

なぜ育児休業を取得する男性が少ないのか、少なくならざるを得ない理由のひとつとして、『会社側の理解』があげられます。

男性が育児休業を取得できるようになったのは、今から23年前のこと。

したがって、現在の子育て世代男性の上司となる男性は高度経済成長期に働き盛りだった団魂世代の方々です。

『男は働き、女は家庭を守るべき』という考えが、まだ残っていることが考えられます。

もうひとつの理由が、『周囲からの理解』があります。

同僚含め、周囲の男性たちが育児休暇を取得していないのに「自分だけ」と特別視されると感じる男性が非常に多いのです。

そして、考えられるもうひとつの理由として、男性の仕事内容が責任感の問われる場合が多いことにあります。

「育児休業を取る」=「会社を休む」=「責任のある仕事を任せられない!」という考え方が、まだまだ強く根付いているのです。

さらに、育児休業をとっても問題が生じない人員環境が整っていないため、「会社に迷惑がかかる」と感じて自ら育児休業取得を諦めている男性が多いのです。

男性が育児休業を取得しやすい環境を作るために…

まずは職場の意識改革が最も必要ではないでしょうか。

男性が育児に関わると、家庭内におけるメリットだけでなく、仕事に対するメリットも多くあります。

  • 効率よく時間を使う意識が高まる。
  • 子育て経験を生かし、対人関係の大切さを実感、仕事に役立てることができる。
  • 仕事を効率的にこなすことを考える力が養われる。
  • 仕事に勤しむことの大切さを再認識できる。
  • 収入を得ることのありがたみを実感できる。

男性が育児休業を取得すると、このように多くのメリットがあることを会社側が理解して育児休業の取得を推進するような意識付けが進むことが最良です。

実際に、育児休業を取得しやすくするために、以下の点に配慮し、努力している会社が存在するのも事実です。

  • 1つの仕事を複数人で担当し、抜けても良い環境を予め構築しておく。
  • 日頃から会社全体で、規定の休暇を取りやすい意識付けを確立しておく。
  • 新入社員の能力向上に努め、仕事を引き継いでも良い状況を調えておく。
  • 無駄な人件費を削減し、いざというときに新たな人員配置をしやすくする。

まとめ

男性も取得できるという法律がありながらも、できる状況にない会社が多いことは非常に残念な現実です。

もっと男性が育児に参加しやすい環境が整えば、少子化対策にも良い影響を及ぼすでしょう。

また、育児における孤独感を感じるママも減り、子供が健やかに育つ社会作りにも繋がるのではないでしょうか。

男性が『勇気』を出さなくても育児休業を取得できる日本社会となるよう、願ってやみません。







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