アスペルガー症候群の特徴とは?

「発達障害」という言葉が世の中に浸透したのはここ数年のことであり、メディアでも大きく取り上げられるようになったのがきっかけではないでしょうか。

その中の「アスペルガー症候群」は「広汎性発達障害」という部類に含まれており、ある特定の事のみならず様々な行動や言動など広範囲にわたってその症状が見られるものです。

そのはっきりとした原因は現在解明されておらず、特徴を知って上手に対応して行くことが必要とされます。

子供におけるアスペルガー症候群の特徴について、掘り下げてご説明したいと思います。

アスペルガー症候群
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目次

コミュニケーション能力の不足が主な特徴です。

  1. 会話をする時、相手の顔を見ない。
  2. 場の空気が読まない言動や行動が見られる。
  3. 突然怒り出したりパニックになる。
  4. 話し方が大人びている。
  5. 想像力に乏しく状況を理解することが難しい。
  6. 会話が噛み合わない。
  7. 呼びかけに反応しない事がある。
  8. 言葉に抑揚がない。
  9. 相手の気持ちを理解することが難しい。
  10. 表情や言葉の抑揚から気持ちを察することが出来ない。
  11. 単調な話し方をする。

このような症状から、幼稚園や小学校等の集団生活に溶け込むことが出来ず、周囲から目立った存在と見受けられます。

会話の中で「○○してくれる?」という表現をする事がありますよね。

言う側としては「今、○○してほしい」とハッキリ言うのは気が引けるためにやんわりと伝えるのですが、この“気が引ける”気持ちや“やんわり”という雰囲気を察する事ができないために「うん!」と言っても行動に出ない事があります。

また、「臭い!汚い!」という言葉を思いのまま発するため、相手から嫌がれてしまいます。

このような言葉による気持ちの通じ合いが出来ないために、嫌われたり馬鹿にされたりという悲しい結末になってしまうのです。

 

運動能力の不足が見られる場合もあります。

  1. 手足が不器用で運動が苦手。
  2. 順序に拘るため咄嗟の変化や行動に順応できない。
  3. 猫背で歩き方がだらしない。
  4. 手先が不器用で箸やスプーンが上手に使えない。ボタンを留めるのが苦手。

手先の不器用さや運動能力の不足は、特に幼少期に見られます。

訓練により改善できる場合がありますが、素人の個人的な方法では、子供に精神的負担をかけてしまう可能性が高いため、専門家に相談することが望ましいと思います。

成長により、次第に改善される場合もありますし、個人差があり、目に見えてわからない子供もいます。

 

素晴らしい才能を見せるという特徴もあります。

  1. 規則をきっちり守ることにとても拘る。
  2. ある特定の物事に対して人並み以上の興味を示す。
  3. 好奇心のある事にはかなり高いレベルの才能を発揮する。
  4. 躾けて出来るようになるわけではなく、持って生まれた特技として才能を発揮する事がある。

 

子育てにあまりに手こずる事があったり、普通では考えられないような様子が感じられたら、まずは疑ってみることが親子それぞれにとっての第一歩ではないかと考えます。

自分の子供に障害があると認めたくない気持ちもあるでしょう。

しかし、それにより今後余計に辛い思いをするのは子供であり、またその子供を育てている親自身です。

アスペルガー症候群は、言語や知能の遅れが見られないことがほとんどです。

発見が遅れやすくもあります。周囲からは「親の躾が悪い」「子供を甘やかし過ぎだ」「乱暴な子!」「ちょっと変わっている子・・・」と批判を受ける可能性も否めません。

しかし、決して後天的な原因がある病気ではありません。

我が子の同級生にも、幼稚園・小学校と一緒に過ごしているアスペルガー症候群の男の子がいます。

幼少期には頭にコップの水をかけられた、噛み付かれた、などといったトラブルも多くありました。

周囲の親の判断で病気を疑うことはできないために、「変わった子」「あまり関わらない方が良いわ」という声が多かったのが事実です。

しかし、その子供の親が病院で検査を受け、病名がわかって周知したことで周囲が理解し、当事者である子供に対しての目も変わったと感じています。

また、順応性のある子供達は、その子供への接し方も大らかになりました。

親にとっては非常に勇気のいることでしょう。

しかし、きちんと調べてきちんと周知し、周囲の親達や先生方、地域の協力を得ながら生活することが皆の明るい未来を作るのではないでしょうか。







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